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宅建試験合格街道

[ 勉強のコツ ] どんな勉強をすればいいの?
宅建試験は記憶力の試験──反復練習が合否のカギ
宅建試験は,記憶力の試験です。
数か月間で,合格に必要な多くの知識をたくわえ,その知識を試験時間中に正確に思い出す。合否の分かれ目は,この一点にかかっています。

2時間で50問(200選択肢),1問(4選択肢)につき2分24秒,1選択肢についてわずか36秒です。
本試験とは,まさに正しいかどうかの即断即決を迫られるシーンの連続なのです。ゆっくり読み返している時間は残されていません。

「不法行為による損害賠償請求権の消滅時効の期間は,権利を行使できる時から10年である」
── 権利行使できる時から? 行為の時でしょ? 10年? 20年? どっち?
「第2種低層住居専用地域に,隣地斜線制限は適用されない」
── えー,確か北側斜線制限は適用されないはずだが,隣地はどうだったけ?
「損害賠償の予定又は違約金に関する定めがあるとき,その内容は宅建業法37条書面に必ず記載しなければならない事項である」
── う〜ん,重要事項説明だったかなぁ〜?
正確に記憶していれば,選択肢1つについて10秒もかかりません。

勉強したことをシッカリ記憶する,その方法はただ1つ,「繰り返す」ことです。

特別な記憶力の持ち主でない限り,勉強したことを試験当日まで確実に覚えておくためには,ひたすら「繰り返す」ことしか方法はありません。記憶は,繰り返せば繰り返すほど楽になり,強固になります。
 
ひたすら反復する──単純ですが,確実な勉強方法です。
テキストの選択──定評あるものを
いろいろなテキスト・問題集が市販されていますが,長いつきあいになるのですから,自分にあったものを選ぶことがポイントです。

定評のあるテキスト類は,長年にわたり版を重ねており,大きくハズれることはありません。たとえば,『パーフェクト宅建基本書』(住宅新報社),『らくらく宅建塾』(佐藤孝・週刊住宅新聞社),『出る順宅建シリーズ』(東京リーガルマインド)などです。

また,『うかる!宅建図解テキスト』(伊藤塾・日本経済新聞社),『宅建速習レッスン』(ユーキャン・主婦の友社)などは比較的新しいものですが,長年,資格取得を専門に取り組んできた実績がありますから,安心できるでしょう。

ただし,あれこれ買わないで絞り込むこと。自分にとって読みやすいか,わかりやすいか,長く使えそうかなどを比較検討して選ぶのがポイント。
定評あるテキストを使っても,合格する人と落ちる人がいることを忘れずに。
とにかく一通り読み通す──まずはここから
まずは,テキストを一通り通読する
わからないところが出てきても(知識がないのですからこれは当然です),停止しないでとにかく先に進む。疑問点は,鉛筆で「?」マークでもつけておく。

民法の場合でいえば,総則なら総則を一通り,物権法なら物権法を一通り,契約法なら売買から不法行為までを一通り読み終える。
 
二回目からは,理解しにくいところも時間をかけ,自分の頭で考え調べて,疑問点を解決しながら読み進む。

重点的に何回か取り組む頃には知識も増え,難解な民法用語も次第に理解でき,力は着実についてきます。
 
テキストには最初からマーカーしないこと。
理解力がつくとこのマーカーが邪魔になってきます。

また,早い時期からサブノート類を作らないこと。
もし作るなら,全体が見えてきた時点で,何度読んでもわからない部分,過去問でいつも間違える部分だけを書き出してまとめるようにします。
過去問練習──過去問は試験委員も調べている
過去問練習は合格に欠かせません。テキストをある程度読み込んだら,早速,過去問練習にとりかかり,出題の傾向や難易度をつかんだり,理解力をチェックします。
 
『過去問題集』は,分野別・科目別に編集されたものが最適です。テキストと併用しながら,学習の進度に応じて理解力をチェックできるからです。
 
実は試験委員も,合格率・合格点を例年均一にしなければならない政策上の必要から,過去問を調べて,それを参考に,そのままあるいは視点を変えて新しい問題を作成しています。
 
たとえば,平成19年度の民法を例にとってみても,【問4】の共有は,平成15年の【問4】とウリ二つですし,【問6】の対抗要件は,平成9年の【問6】とほぼ同じ問題です。全50問200肢の中から,過去問を調整している選択肢をあげれば,枚挙にいとまがありません。過去問は繰り返し出題されるのです。
 
『過去問題集』の生命線は,なんといってもその解説力にあります。初心者にわかりやすく親切に,しかも適度な行数で記述されているか,が選択のポイント。
 
収録問題数は多いものがいいのですが,書籍という性質上,ページ数に制限があり,問題数が必ずしも十分ではないのが難点です。
 
その点,インターネットでは問題数はほぼ無制限ですから(むしろ,問題数を絞り込むことが大事),良心的な宅建サイトを活用するのもおすすめです。
 
『年度別問題集』であれば,過去10年分は解きたいところです。
学習期間──スランプを考えて早めに開始
直前3か月の勉強で合格した人も確かにいますが,落ちた人も圧倒的に多いことを忘れてはいけません。3か月の短期間というのは,強いストレスになります。
 
宅建試験の範囲は広く,ゼロから合格レベルにもっていくには,どうしても一定の期間が必要です。
 
スランプになる時もありますから,時間に余裕のある人でも,勉強開始は早ければ早いほどいいのです。遅くとも4月から,できれば2月,3月をおすすめします。
資格取得専門校の活用──合格率と受講料は比例しない
経済的にも時間的にも余裕のある人は,資格取得専門校に通うのも1つの方法です。受験指導のノウハウが蓄積され実績もありますから,初心者には安心できるでしょう。
 
年間スケジュールが一定しており計画的に学習できますし,平日昼夜コース,土日コース,欠席振替制度など受講生の立場を考えたシステムがととのっています。
 
同じ目的をもった受講生と一緒に学習できる環境メリットもあります。通勤・通学圏内にあれば,時間と交通費のムダも少なくてすみます。
 
そのぶん受講料は安くはなく,一般的な本格コースだと平均で15万円,高いコースになれば20万〜25万円というのもあります。
 
高い受講料を払うのですから,必ず数校の説明会に出かけて行って,親切な指導体制が整っているか,講師は専任か,受講料,受講回数,質疑応答態勢などをチェックすることが大切です。
 
ただし,合格は受講料とは比例しません。高い受講料を払えば,必ず合格できるという保証はないのです。専門校に通いながら不合格になった人も数多く存在します(翌年の受講料割引制度は,はからずもこの現実の一端を物語っています)。
 
同じテキストを使いながら不合格になるのと同様に,同じ専門校を利用しながら,やはり落ちる人はいるのです。
 
結局は,本人の地道な努力にかかっているといえましょう。
通信講座の利用──継続できるかどうかがポイント
時間・場所に制約されたくない人や,資格取得専門校が近くにない人などには,通信講座があります。
 
自分のスケジュールにあわせて学習計画を組み,時間・場所を選ばずいつでもどこでも学習できます。最大のメリットは,分かるまで繰り返し何度でも教材を視聴できることです。また,メール・電話・FAXなどによって気軽に質問もできます。費用もそれほど高くありません。
 
しかし,通信講座の実体は独学です。数か月間の学習を継続できるかどうかが勝負ですから,これもやはり本人の工夫と努力次第といえるでしょう。
途中で挫折する人は意外に多い──継続する工夫が大事
不動産適正取引推進機構(RETIO)の発表によれば,ここ20年間の受験率は,例年80%です。試験当日欠席した人が20%もいるのです。
 
7月の申込時に7,000円の受験手数料を払ったにもかかわらず,100人中20人が受験しませんでした。数か月間準備してきたのに,事情があって挫折してしまったのでしょう。勉強を継続することは,それほどやさしくはなかったということです。
 
1度勉強して一定レベルに達しているものの,来年合格する保証はありません。
 
1回で合格することが,時間・エネルギー・費用の最大のコスト削減になるのです。
 
自分なりに継続していく工夫が必要です。
合格の喜びは格別──1人1人のドラマがある
最後まで粘り強く頑張って合格できたときの喜びは,またひとしおです。知識ゼロの状態から,今では合格証書を手にしているのですから。
 
多くの人たちが,いろいろな環境の中でハンディを克服しながら勉強し合格しています。みんな苦労したのです。間違いなく1人1人のドラマがあったのです。
 
合格は一生の財産です。いざというときに生かせる国家資格があることは,何物にも代えがたい自信となります。
 
そればかりではありません。宅建合格を足がかりに,さらに上の資格をめざす展望も開けていくのです。
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